綿の種類と特徴について
当店では、世界各地で収穫された綿の原料となる「原綿」を仕入れ、その原綿を自社工場で「製綿」しています。植物の綿は製綿されることで初めて布団などへ加工できる綿へと生まれ変わります。現在では少なくなりつつある製綿工場ですが、当店では創業以来100年の伝統と経験を元に、厳選された高品質な綿をお客様にご提供し続けてまいります。
綿には用途によってさまざまな特長があります。どの綿にも長所と短所がありますので、この表をご参考にお選びください。
【表の見方】
- 白 色 度
- 繊維の白さ。白い繊維の方が品質が良いとは限りません。
産地や品種によって綿の色が異なります。 - 繊 維 長
- 繊維の長いものは掛布団に適しています。
短いものは敷布団に適しています。 - 繊 度
- 繊維の太いものは支持性があり、敷布団に適しています。
細いものはドレープ性に優れ、掛布団に適しています。 - きょう雑物
- 種や葉っぱなどの不純物のこと。技術的に全て取り除くことは不可能。
品種改良されたメキシコ綿はきょう雑物が少ない。
『高品質なスタンダード綿』
インド北西部では「デシ綿*」と呼ばれる、繊維が太くて弾力性のある種類の綿が収穫されます。そのデシ綿の中でも実綿(カパス)が大きく厳選された綿が「シードコットン」です。
シードコットンはその名の通り、種(シード)を採取するための種用の綿でもあります。翌年の栽培用として、実綿が大きく生命力あふれる綿から種を採取するのです。
一般的に、シードコットンはデシ綿の中でも上位クラスの良質な綿ですが、当店ではスタンダードクラスの綿として「敷布団」や「座布団」に使用しています。
シードコットンは、他店で販売されている中級クラスの「インド綿ファイン」と比べて、葉ゴミが少なく、実綿が白く綺麗なのが特長です。
*デシ綿
デシ綿は米綿に比べて繊維が太く、丈夫で弾力性があるので、敷布団に適した綿です。昔から綿ふとんの中綿として一番多く使われています。